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数百万円ダウンも夢じゃない!借り換え事例で見る金利の重要性

数千万円規模の借入では、僅か0.1%の金利が返済総額に大きな影響を与えます。借り換えによってどのくらいの効果が期待出来るのか?事例を基に実際のメリットを分かりやすく解説したいと思います。

借り換えを行うメリット

借り換えのメリットは何と言っても“支払総額を大きく下げられる”という点です。
たかが0.1%と思うかもしれませんが元本が数千万円にも及ぶことがほとんどである不動産ローンにおいては大きな影響があります。
当ページでは実際に支払総額がいくら変わるのかについてシミュレーションを交えながら解説したいと思います。

具体的マイナス額

借り換えを行った場合の支払総額の差額の具体的な例を挙げてみたいと思います。

ケース①ローン残高2,000万円・残り20年

ローン残高2,000万円・返済期間残り20年・金利2.5%で1%下がった場合、以下の通り総支払額・利息金利が変化します。

現状 借り換え後
金利 2.5% 1.5% -1.0%
毎月の返済額 105,981円 96,509円 9,471円
支払総額 25,435,339円 23,162,180円 2,273,159円
借り換えコスト - 20万円(残債1%) ▲200,000円
借り換えによって支払額が2,073,159円下がります。
※元利均等返済の場合の試算です。
ケース②ローン残債5,000万円・残り30年

借入額が大きくなるにつれて、効果も大きくなります。例えば、ローン残債が5,000万円・返済期間残り30年・金利3.0%で1.5%下がった場合のシミュレーションは以下の通りです。

現状 借り換え後
金利 3.0% 1.5% -1.5%
毎月の返済額 210,802円 184,810円 25,992円
支払総額 75,888,726円 66,531,505円 9,357,221円
借り換えコスト - 50万円(残債1%) ▲500,000円
借り換えによって支払額が8,857,221円下がります。
※元利均等返済の場合の試算です。

元金均等なら更に安く

ローンの返済方法には“元利均等方式”と呼ばれるものと“元金均等方式”と呼ばれるものがあります。
簡単に言ってしまうと「一定の金利を返済していくのか、それとも一定の元金を返済していくのか」ということを意味しています。
具体的には、両者には各々以下の通りメリットとデメリットがあります。

元利均等方式と元金均等方式のイメージ図
元利均等 元金均等
特徴 返済金額が一定 返済金額が徐々に減っていく
最終的な返済額 高い 安い
キャッシュフロー 残しやすい 残しづらい

キャッシュフローが重要な不動産投資の場合ですと元利均等方式を選択される方が多くなっておりますが、返済開始直後は利息支払いの比率が高くなかなか元金が減らないため、最終的な返済額は元金均等方式に比べて高いです。
一方で、元金均等方式は一定の元金を返済していく方法ですので、残債が多ければ多いほど支払額も多くなり元本が減るにつれて毎月の支払額も減っていきます。
最終的な返済額は元金均等方式の方が安いのですが、キャッシュフローが安定しづらい投資開始時に於いては手元にお金が残りやすい元利均等方式が選ばれる傾向にあります。
既にキャッシュが安定している際の借り換えであり別物件を購入する予定が無い、といったケースであれば元金均等方式に対応している銀行を選んだ方が良いでしょう。

借り換えが及ぼす効果

これまで“支払総額”という直接的なメリットについてご説明してきましたが、実は借り換えのメリットはこれだけではありません。
借入の条件が上昇していくことで間接的なメリットを得られる場合もあります。

銀行には「格」がある

“現在ローンを組んでいる金融機関”が審査に大きく影響する事はご存知でしょうか。
借入を行える最低基準はほとんどの金融機関が「年収200万円から」と非常に低くなっておりますが、メガバンクは審査が通り辛く、地方銀行やノンバンクは審査が通り易いというのが現実です。
そのため“メガバンクは低所得者など相手にしない”と思われる方も多いのですが、実はそんなことはありません。
メガバンクも優良顧客であればどんどん取り込んでいきたいと考えており、ひと昔前に比べると審査はグッと通り易くなっています。

ではなぜ“対外的には基準をクリアしているのに審査が通らない”のでしょうか。
実は、各銀行員には大きな“裁量”が付されており「この人は危ないな」「優良顧客ではないな」と思ったらその場で断ってしまうのが銀行の習慣となっています。
つまり、現在高金利で借りてしまっていることは“=その程度の条件でしか借りられなかった人”という悪印象を与えてしまい、場合によっては門前払いという対応をされてしまうのです。

逆に、現在メガバンクから借りているということであれば“あの銀行がこれだけの条件を出すと言うことは優良顧客なのだな”と良い印象を与えることへと繋がります。
したがって「どの金融機関でローンを組むのか」は、今後の借入状況に大きな影響を与える非常に大きな項目であると言えます。

成功するには“金利”が鍵に

前述したシミュレーションの通り、借り換えの内容によっては支払総額が数百万円乃至は数千万円下がる可能性があります。
銀行は「はじめてローンを組む方には厳しく」「優良顧客には優しく」という営業方法が一般的です。
そのため、初期に組んだローンは、言ってしまえば「MAXの金利」を支払っているのと同義であり、変更が出来るのであれば1日でも早くした方が良いと考えます。

損をしない”ということはもちろん、次の物件を購入するため・設備を充実させるためといった“ステップアップ”のためにも、借り換えを検討してみてはいかがでしょうか。