付加価値で金利が更にマイナス?金融機関が抱えるリスクとは
借り換えを有利に進めるための 交渉術
新規借入と同様に、借り換えも「収入・物件価値(担保価値)・返済実績・事業計画」等が審査の大きなポイントとなります。
まずは審査を通すことが第一関門になりますが、以下の交渉材料を用いることで審査の通過のみならず、より有利な条件で借り入れを進めることができるようになるかもしれません。
当ページでは“借り換えを有利にするための4つの方法”について解説したいと思います。
①保証人を付ける
アパートローンは人的担保を取らず、物的担保を設定するのが一般的です。
人的担保とは、金融機関が所謂「保証人」と呼ばれる第三者の間で保証契約を締結し、万が一支払いが滞った際に当該第三者が代わりに支払う契約のことをいいます。
なお、物的担保は万が一支払えなかった場合には物件を差し押さえた上で売買にかけることができる権利「抵当権」が代表例として挙げられます。
当然ですがいずれか一方よりも物的担保+人的担保の方がよりもリスクを軽減できますので、金融機関側にとっては大きなメリットがある話と言えます。
もしも審査に落ちてしまった場合には「保証人を付ける」ということを提案してみてはいかがでしょうか。
②定期預金契約や投資商品購入
申込先の金融機関が取り扱う金融商品を一緒に申し込み条件をさらに良くするという手もあります。
定番なのは「定期預金の契約」ですが、数千万円レベルの貸し出しとなるアパートローンのアピールポイントとしてはやや弱いです。
そこでおすすめなのが“インバース型”の投資商品(ETF)を同金融機関で購入する方法です。
インバース型とは、日経平均が上がった時には価格が下がり、日経平均が下がった時には価格が上がるという「市場と逆の値動きをする商品」です。
そのため、金融機関側に対する大きなアピールになると同時に、万が一景気が停滞した時の保険としても期待できます。
③「出資」が有利に働くことも
昔、ある投資家から「信用金庫の会員だったため優遇してもらえた」というお話を聞いたことがあります。
信用金庫の会員権は同法人に「出資」を行うことで取得でき、会員になれば持っている口数に応じて配当金を受け取ることができるようになります。
信用金庫の中には会員に対してのみ優遇措置を講じているケースがあり、当該制度を利用することでお得に借入を興すことが可能です。
信用金庫での借り換えを検討中であれば、会員になるのを検討してみても良いかもしれません。
なお、性質としては株式会社の「株」と同じような投資になりますが、株とは違って“第三者には譲渡出来ない”“会員の離脱が難しい”“払い戻しが出来ない”といったデメリットもありますので、会員になる際には十分に注意する必要があります。
④知人の紹介
同じように不動産投資を行っている人から金融機関を紹介してもらうというのも交渉を有利に進めるうえでは有効です。
紹介者が大口取引であればあるほど金融機関側も紹介された人を無下にはできませんので、条件を優遇してもらえることがあります。
「そんな人は周りにいない…」という方も多いかとは思いますが、不動産投資を行う上で情報交換は非常に重要な営業活動です。
投資家が集まる交流会があれば必ず顔を出し、人脈を作ることをお奨めいたします。
また、アパートローンに強い不動産投資会社を使うというのも一つの手です。
出来るだけ多くの金融機関と提携している不動産投資会社であれば、借り換えの際に紹介してもらえる可能性が非常に高いためです。
提携先は多ければ多いほど構いませんが、5~10社程の金融機関と提携している不動産投資会社が望ましいでしょう。
以上、“審査に通らない”“思っていた条件が下りない”とお悩みの方は是非上記を実践してみてはいかがでしょうか。